皆さんこんにちは、東大BKKコンテンツ編集部です。
「東大の偏差値70とかあるけど、偏差値ってなに?」
「具体的な偏差値の求め方は?」
あなたも今、こんなことを考えていませんか?
この記事では偏差値について徹底解説していきます。
偏差値の意味から具体例を交えて偏差値の求め方も紹介しているので、
これを読めば偏差値についてのことは丸わかりです!
この記事が少しでも皆さんのお役に立てたら幸いです。
目次
偏差値とは?偏差値の意味って?
そもそも偏差値とは何か、偏差値の意味は何なのか、ということから解説していきます。
偏差値とは集団の中でのあなたの立ち位置を数値で示したものです。
偏差値50を中心として、50からどれくらい離れているかで集団の中での位置が分かります。
この偏差値を利用すれば、
- 平均点
- 受験者数
- 何点満点か
などの数値が変わっても、変わらずに集団内でのあなたの立ち位置が分かります。
具体的な例で示すと、こんな感じ↓。
算出方法はあとで紹介するので、とりあえず偏差値の値をみてください。
点数では英語の方が高いですが、偏差値では数学の方が高いので、この人は数学の方が成績がよいことが分かります。
ちなみに偏差値80は上位0.1%で、めちゃくちゃスゴイ。
東大生による偏差値の求め方【だれでもわかる】
偏差値の求め方は↑です。
いまいち用語がわからない、という人もいるかと思いますので、
各用語の説明をしながら、実際に具体例を示して偏差値を出してみます。
平均点
平均点・・・各人の点数の合計を人数で割った値
↑このようなデータがあったとき、平均点の定義から計算すると、こうなります。
合計/人数が平均ということです。
標準偏差〜導入〜
標準偏差の定義は標準偏差は分散の正の平方根になります。
分散・平方根の理解をまずはしなければいけません。
分散
分散は
- 平均点との差を算出
- 算出した値の平方数(2乗の値)を出す
- データの平方数を合計する
- データの母数で割る=分散
で求めることが出来ます。それぞれ上記のデータの場合で見ていきます。
①平均点との差を算出
↑平均点である80点からそれぞれの点数を引きます。
②算出した値の平方数(2乗の値)を出す
↑①で出た値を平方数(2乗する)にしていきます。
③データの平方数を合計する②算出した値の平方数(2乗の値)を出す
↑②の値を合計します。
④データの母数で割る=分散
↑データの母数(今回の場合9つ)で③の値を割ります。
この値が分散になります。
平方根
平方根は
Y=X 2で、Yに対するXのことを指します。具体的には9の平方根は3,-3を示します。
標準偏差〜結論〜
長くなりましたが、もう一度標準偏差の定義を確認します。
標準偏差・・・標準偏差は分散の正の平方根
なので、今回の例では【分散の値が140】です。
つまり標準偏差は√140≒11.8となります。
偏差値を実際に求めてみる
長くなりましたが、あくまでテーマは偏差値です。
これに基づいてもう一度偏差値を算出しましょう。元データはこちら。平均点は80、標準偏差は11.8です。
100点をとったHくんの偏差値を出してみましょう。
偏差値の定義に当てはめてみるとHくんの偏差値は67であることが分かりました。
A〜Iくんも同様にして偏差値を出してみると、こんな感じ。
やはり、平均点を取っているAくんは偏差値50ですね。最低点の60点のBくんは偏差値33で集団の中ではかなり落ちこぼれていることが分かります。
偏差値の平均はつまり?
もう一度確認します。偏差値の求め方はこうです。
「偏差値の平均」ということを言っている人がたまにいますが、偏差値の平均は50です。
偏差値の平均、つまり平均点の偏差値を出すとすると、
あなたの得点=平均点となって、「あなたの得点ー平均点」の値が0となるので、必ず偏差値の平均は50になります。
偏差値100って存在するのか?
偏差値100というのはありえるのでしょうか。
結論から言うと偏差値100はありえます。
何度も言いますが、偏差値の求め方はこうです。
つまり、偏差値=100となるには(点数ー平均点)/標準偏差=5となればよいのです。
具体的に考えてみると、こんな感じ。
平均点20点、標準偏差10のテストで70点が取れれば偏差値は100になります。
この考えを当てはめれば、【偏差値はいくらでも高い値を取ることができる】ということが分かります。
つまり上記のテストで
- 100点→偏差値130
- 500点→偏差値530
- 1000点→偏差値1030
というわけのわからない偏差値が出てくる可能性もあるのです。
(*平均点20点のテストで1000点取るのは異常で、そんなテストはほぼありえません。)
偏差値マイナスは?
偏差値がいくらでも高い値を取ることは分かりました。
さらに、それとは逆に偏差値が0以下、つまり偏差値マイナスとなることもあり得るのです。
図を見てみてください。
平均70、標準偏差10のテストで10点を取れば、ご覧のように偏差値は-10となって、偏差値マイナスとなるのです。
理論的には偏差値マイナスになってもおかしくはないことが分かります。
が、冷静になってみると平均70、標準偏差10のテストで10点を取ることはめちゃくちゃ難しいです。
めちゃくちゃ簡単なテストでわざと白紙で提出してみたら、偏差値がマイナスになる可能性もあるでしょう。が、真面目に解いて偏差値がマイナスになることはほぼないと考えてみていいでしょう。
東大生の偏差値と偏差値という指標の限界
東大生の偏差値はどれくらいなのでしょうか。
スマホで「東大 偏差値」と調べると、【東大の偏差値は70くらい】などと説明されています。
しかし、この記事をここまでお読みになった皆さんにはお分かりかと思います。
偏差値は偏差値を測るテストの平均点と標準偏差で変わるのです。つまり、同じ100%のパフォーマンスの成績を出しても母集団の頭の良さで偏差値は変わるのです。
簡単に筆者の例でこれを説明してみます。
東大模試では偏差値55、駿台全国模試では偏差値65~70あたりを取っていた記憶があります。
これは母集団のレベルが異なることから起こる現象です。
なので、【東大生の偏差値が70】というのも、とある模試で見た時の値に過ぎません。
実際に筆者も偏差値70を取ったこともありますし、東大模試のような模試では50や50以下の偏差値も取ったことがあります。
つまり、筆者の偏差値の値は一体なんなのでしょうか???
ここに偏差値で大学を測る限界が見えてきます。
今回この記事で言いたいことはこれ↓です。
【集団の学力レベルが違うテストの偏差値を比較してもなんら意味はない】
世の中には【偏差値30→70に逆転合格!僕の勉強法!】といったものが溢れています。
筆者は声を大にして言いたい。
「それは本当に、集団内のレベルが同じテストで測った偏差値なのですか?」
と。
偏差値30→70になるということは、↓後述の偏差値早見表でもわかりますが、集団が100人だとすると
98番→2番
になるということを意味しています。
ここから考えられることは2つ。
- 集団のレベルが異なるテストの偏差値を比較している
- 当人は元々頭がよく、全く勉強していなかっただけ
集団のレベルが異なるテストの偏差値を比較している
筆者が受験時代、東大模試の地理で偏差値30を取ったことがあります。
しかし、その一方でセンター模試の地理では偏差値65を取ったことがあります。
つまり筆者も
「【偏差値30→65に倍増】東大生による地理の完全対策マニュアル!」
なんてものが書けてしまうのです。(書きませんが。)
もちろん偏差値は倍増なんてしていません。そんなマニュアルもありません。
当人は元々頭がよく、全く勉強していなかっただけ
もし、集団のレベルが違う偏差値を引っ張っていないとすると、100人の集団の中で
98→2番
になる必要があります。
少し冷静になって考えてみると、
そんなことができるのは、元々勉強していなかったからでしょう。
特別な勉強法で成績が上がったというよりも、その人が頭がよかったところに偏差値アップの要因があると見て間違いないです。
小まとめ
とはいえ、人の勉強法を知って学ぶことはあるので、そういったものを読むな!
というわけではありません。
ただ、偏差値は求め方次第で値が変わります。
鵜呑みにせずにあくまで指標と見ることが大切です。
付録1:あなたの偏差値は上位何%?
偏差値の出し方(≒母集団のレベル)によって、偏差値は異なる値を取ることはわかりました。
しかし最初に定義したように偏差値は集団内でのあなたの位置を示すものであることは変わりません。
偏差値がわかれば、あなたが集団で上位何%にいるのかが分かるのです。最後に早見表を貼っておきます。
付録2:学力偏差値って?
実は今まで紹介してきたのは、偏差値ではあるのですが、厳密には学力偏差値になります。
この【10】【50】という値を異なる値にすることで、偏差値の値も変わってきます。
北米や欧米ではこの値が、【100】【500】であったり、【15】【50】だったりするようです。
豆知識でした。
付録3:あなたの偏差値を求めるツール
求め方はわかったが、自分で計算するのはメンドくさいという方もいるでしょう。
そんな方はぜひ偏差値計算から自分の偏差値を算出してみてください。
(↑他サイトの偏差値算出ツールに飛びます)
まとめ
今回は偏差値をテーマに求め方やその他の豆知識を解説してきました。
偏差値を気にしてしまいがちですが、ここまで読んでくださった方なら、それが誤解を招くものであることは分かってくれたかと思います。
皆さんはぜひ、大学選びなどで偏差値に惑わされないようにしてください!
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